注文住宅の相場費用は?「坪単価」って何?|

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注文住宅の相場費用は?「坪単価」って何?

2021.08.19

注文住宅を検討する時、相場費用や坪単価について把握しておくことが大事です。費用や坪単価というのは、住宅メーカーで金額が異なりますが、「坪単価って何?」「いくらが相場?」など、疑問がありますよね。ここでは、注文住宅の相場費用と坪単価についてお届けします。是非、注文住宅を建てる際の参考にしましょう。

注文住宅の人気理由について

注文住宅のメリットは、何といっても一から自分でマイホームの仕様を決定していくことができ、自分の理想の家を建てることができることです。たとえば、広いキッチン、子供人数分の部屋、趣味に合う家づくりなど、個人の希望を叶えることが可能です。人生で何度も訪れないマイホーム購入なので、納得したものを完成させたいものです。それをじつげんさせるのが注文住宅であり、こだわりの世界に一つの家がつくれる醍醐味でもあります。

また、注文住宅は建売と違って費用が高いイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?確かに、自身のこだわりを追求していけば費用は高くなりますが、家族が快適に暮らしやすい家ということであれば、部分的にこだわりがある程度でもオリジナリティが出せ、特に価格が高額になることはありません。むしろ、注文住宅は無駄を省いて価格を抑えることも可能です。「もっとこうしたい」とこだわると同時に」「ここは要らない」と無駄を省くこともできます。思い通りの家を建てることは、欲しいものを取り入れ、また、無駄省けるメリットがあり人気です。費用で注文住宅を悩んでおられる方は、一度、プロに相談してみることで良いアドバイスが得られると思います。

注文住宅における坪単価について

坪単価とは

坪単価というのは、家を建てる際に1坪(畳2枚分/約3.3㎡)の建築費にあたり、【建物本体価格÷延床面積】で算出した数値をいいます。これは、家を建てる際の金額目安として参考にされているものです。しかし、実は、坪単価計算の方法や含まれる費用で金額は大きく変わるので、坪単価だけ見て住宅建築費用を高い安いと判断はしないで下さい。坪単価を見る場合には、延床面積or施工面積、別途工事費や諸経費などは含まない、設計や設備で本体価格は変わる、この3つを押さえておくことが重要です。坪単価の計算式は、【参考本体単価÷想定延床面積=坪単価】で計算できます。たとえば、【本体単価2500万円÷延床面積50坪=坪単価50万円】と計算で出すことができます。

延床面積と施工面積の違い

坪単価を出す際に注意したいのが、延床面積と施工面積のどちらを使用しているかです。坪単価計算では、各メーカーで延床面積・施工面積どちらかで計算しています。たとえば、施工面積で計算している場合、ベランダ、小屋裏収納、地下室、一部車庫、玄関ポーチなど、建築基準法の延床面積に含まない部分も含まれており、合計した延床面積より広くなります。なので、計算上では坪単価が下がります。坪単価の算出では、どちらを使用するかの規定は無いので、坪単価が延床面積か施工面積どちらで出されているものか確認しておくと良いです。

坪単価には別途工事費や諸経費は含まれない

坪単価というのは、あくまでも建物本体価格を面積で割った数字になります。各地域や敷地条件などで異なる別途工事費や諸費用に関しては、坪単価に含まれていません。たとえば、屋外給排水工事費や空調設備費、外構工事費、地盤改良費などは、坪単価に含まれないことが一般的です。また、その他の諸費用も本体工事費とは別途で必要な資金になります。なので【坪単価×延床面積+2~3割増】で全体予算を見積もっておきましょう。

同面積でも坪単価は変わる

同じ延床面積であっても、家の形状で本体価格は違うので、当然、坪単価も変わります。シンプルな箱型より凹凸の多い家の方が、外壁面積が増えて材料費もかかり、建物形状が複雑になるほど工事手間も必要です。なので、結果、本体価格は上がります。また、同面積でも設備機器、内外壁、建具など、グレードアップすれば本体価格は割高になるので、坪単価も上がります。逆に、設備や内装などが同グレードで延床面積が小さければ坪単価は下がるかといえば、そうではないです。延床面積が減っても、キッチン、バス、トイレなどの設備は比例して減らないので、延床面積に左右されません。そのため、家が小さくなると坪単価は上がることになります。

坪単価がある意味

坪単価はというのは、あくまでもモデルプラン費用であり、住宅の一坪当たりの費用を表すものになります。色々な要素で坪単価は変わるので、想定価格や想定床面積で計算した坪単価から、自分が実際に建てる家に関して正確に坪単価を出すことはできません。たとえば、坪単価35万円と掲載された広告を見ても、他社と比較して高い安いの判断はできません。しかし、同メーカーで設備、仕様、デザインの異なる住宅をシリーズ展開している場合は、坪単価を目安に見ることができます。坪単価の計算方法で金額が変わることが分かっていれば、自分が建てる家に関して広告の坪単価より高いか安いか見当はつくでしょう。基本的に坪単価は、正確な費用を算出するためではなく、建築予算の目安を見るツールとして活用するようにしましょう。

注文住宅の費用内訳について

土地購入

注文住宅を建てる時は、予算で多くを占めるのが土地購入です。たとえば、都市が栄えている中心地で一戸建てを建てるとなると、土地購入費は高額傾向となります。また、既に自分の所有土地に注文住宅を建てる際には、土地購入費用は不要です。しかし、土地の地盤が弱かったり、整備されていなかったりすると、別途で土地改良費が必要なケースもあります。

建築費

建築費用というのは、一戸建て本体の建築費用になります。これには、一戸建ての完成に必要な全工事が含まれます。また、注文住宅で工事依頼するメーカーによっても、建築費用は違ってきます。一般的に費用がかかる順番としては、大手ハウスメーカー、中小建築会社、工務店です。また、人気建築設計事務所へ依頼すると費用は高くなります。

諸手続き費用

一戸建てを建てる際には、土地や建物の所有者を明確にするための登記手続きがあります。この手続きには、登録免許税、司法書士報酬、その他実費(交通費や登記事項証明書取得費用など)が挙げられます。元から土地所有している場合は、建物のみの手続きが必要です。注文住宅を建てると、これらの各項目に予算を割り振り、最終合計金額を予算内で抑えます。

坪単価別の注文住宅の傾向について

40万〜50万円

坪単価が40万〜50万円の場合、延床面積30坪であれば、総工費は約1400万~1800万円程度が相場です。この価格では、建築コストを抑えつつ上手く予算配分すれば、自分の希望が叶いやすい坪単価でしょう。コスト削減として、室内ドアには既製品使用、リビング内装にはお金をかけるなど、どこか家づくりで1ヶ所のみ豪華にすり建築プランが可能です。また、外観をシンプルして耐震性に優れたシステム導入を採用し、揺れの大幅低減、余震に強い工法など、耐震性能にお金をかけて安心して暮らせる家に仕上げることもできます。他にも、太陽光発電や自然風を取り込むドアなど、自然を活用した住宅実現も可能な価格帯です。この坪単価では、日常生活で何を最優先したいか考えて、上手にプランニングしていきましょう。

50万〜60万円

坪単価が50万〜60万円の場合、住宅メーカーを選ぶ候補が多くなります。延床面積30坪であれば、総工費は約1800万~2000万円程度が相場です。自分のマイホームづくりの理想を全て叶えるとなると予算オーバーですが、上手くバランスを取ることで希望の間取りや設備が実現しやすいです。この価格帯になってくると、自分好みの外観に仕上げることも可能です。また、フローリングには無垢材、キッチン壁には防汚クロスなど、内装バリエーションも広がります。予算配分にメリハリをつけて、憧れのマイホームを完成させましょう。初期投資で、メンテナンスフリーな外壁材や屋根材を選べば、ランニングコストを抑えることができます。

70万〜80万円

70万~80万円の坪単価の場合、延床面積30坪であれば、総工費は約2300万円〜2800万円程度が相場です。マイホームづくりにおいて、実現できることの幅が大きく広がります。なので、こだわった間取り、外観、設備などを実現しやすくなります。具体的には、高効率給湯器、太陽光発電、オリジナル感ある外観デザイン、設備のグレードアップなど、色々と自分が希望するものを叶えることができます。外壁や屋根に耐久性の高い素材を外壁や屋根に採用したり、断熱効果をアップしたり、より快適な暮らしにするための工夫ができるでしょう。

80万円以上

坪単価80万円以上になれば、マイホームプランの幅の大きく広がり、自由度が高い価格帯といえます。延床面積30坪であれば、総工費約2800万円以上となるので、マイホームづくりにおける大体の希望を叶えた家を建てることができてきます。全体のグレードアップ、耐震性や断熱性は最新技術を採用する、変化に富んだ空間をづくり、結露しにくい樹脂サッシ窓の採用など、豊富な選択肢の中から選んでいくことができます。初期費用はかかりますが、長期的な目で考えればお金をかけて家をつくるのは経済的な側面もあります。この価格帯では自分が希望する理想の家が手に入りやすいといえます。全てのグレードをアップして予算オーバーになる可能性もあるので注意しましょう。こだわりたい部分から優先順位をつけておくことがおすすめです。

建築予算別の特徴について

一般的な建築予算の相場

住宅を建てるには、家づくりにおける複数項目に予算を割り振る必要があります。しかし、やはり予算の中心は建築費です。建築予算をいくらにするかで、注文住宅の予算組みが決まってくるといっても過言ではありません。また、住宅金融支援機構が行った注文住宅に関する統計調査では、注文住宅の住宅面積は平均129.3㎡、建築予算の平均は約3308.2万円という結果があります。このことから、注文住宅の建築予算の平均的な相場は3000万円台が相場として挙げられます。

建築予算1000万円台

注文住宅で建築予算1000万円台では、相場よりかなり低く抑えた金額です。そのため、無駄を極力省いたシンプルな一戸建てがイメージになります。1000万円台での建設は、床延面積が約90~110㎡です。まず、建物形状に関しては、真上から見た際に特殊形状の設計にすると、外壁面積が増えて材料費がかさんで予算オーバーになる恐れがあります。なので、真上から見た際に長方形や正方形など単純な設計になります。また、屋根も屋上設置で予算オーバーなので、片流れの屋根などになるでしょう。その他、住宅内の設備も、浴室換気乾燥機なども最低限機能のみ搭載された製品を使うなどが挙げられます。総合的にシンプルな注文住宅に仕上がるので、施工日程は一般的な注文住宅より早くなります。

建築予算2000万円台

注文住宅で建築予算が2000万円台ぐらいになると、家のグレードを少しアップさせることが可能になります。たとえば、1000万円台の予算で妥協した点が実現できることもあります。外壁仕上げにタイルを採用、キッチンやバスルームに最新式設備の導入、バルコニーや窓の数の増加、建材や部材も部分的にこだわった素材を採用など、全希望の実現は難しくとも優先順位の高い希望は実現できる可能性があります。2000万円台でのマイホーム建設では、通常、床延面積が約110~120㎡くらいです。

建築予算3000万円台

注文住宅で建築予算3000万円台というのは、注文住宅の平均予算に近く、大体自分が希望する一戸建てイメージで家を建てることができる予算といえます。3000万円台で建設する場合、床延面積約120~130㎡が多いです。また、中心地エリアの場合は、敷地が狭かったり、いびつな形をしていたり、こうした土地が特徴として多いのですが、3000万円台の予算があれば敷地を有効活用した形で家を建てることが可能のです。ある程度、外構設置などにこだわることも可能です。また、高品質なフローリングの採用や床暖房を入れることもできます。自分の希望のできる限り実現していくためには、3000万円台以上の予算は必要になるでしょう。ここまで予算確保できれば、ハイクオリティの注文住宅も視野に入ります。

注文住宅の建築予算を決めるポイントについて

自己資金をいくら出せるか確認

注文住宅を建てるにあたり、貯蓄をしている方も多いです。まずは、自己資金をどの程度出せるかの確認をしてみましょう。注文住宅の建設では、土地購入費や建築費用はもちろん、引っ越し費用、住宅ローン手数料関連、税金なども必要になります。なので、全ての貯蓄を住宅建築に充てないようにしましょう。また、参考程度に家の建築費用と別に用意する項目を挙げると、病気や災害時の費用には生活費の半年分は手元に残す、引っ越し関連費用、子供の教育費、これらは別で必ず確保しておくことが大切です。

住宅ローンをどの程度借りるか

自己資金で用意できる金額が明確になったら、住宅ローンをどの程度借りるかについても考えます。自分で返済していくことに無理がないのが住宅ローンですが、一般的に年収の約25%以内がローンとして借りられる金額の目安です。年収ごとに25%の返済負担率が違うので、自分の場合は年間および毎月の返済額はいくらであるか確認しましょう。また、毎月の返済額から、どの程度住宅ローンを借りられるかについても確認が大事です。金利で大きく変わりますが、借入可能額と比べて総返済額は高くなります。たとえば、年収1000万円の方が年間返済負担率25%で借りた場合、総返済額は借入金額より1700万円以上高くります。借入可能額上限まで借りることは問題ありませんが、今後、自分で返済しなければならないことも考えてローンを組むようにしましょう。

手元に残すお金も忘れない

注文住宅では、自分の貯蓄全てを建築資金に使用するには危険です。必ず手元に残すお金のこともしっかり考えましょう。たとえば、病気やケガで半年分の生活費を手元に残す場合、家庭での毎月の生活費が35万円であれば、【35万円×6ヵ月=210万円】は残す必要があります。また、土地付注文住宅の場合は、土地購入の手付金が必要になります。土地購入の手付金が代金の約5~10%であれば、1000万円の土地購入で約50万~100万円の手付金の用意が必要です。

まとめ

ここでは、注文住宅の相場費用と坪単価についてお届けしてきましたが、いかがでしたか?注文住宅での坪単価は、住宅メーカーごとで計算方法が違うので、施工面積から計算した場合には、想像より費用が高いと感じるかも知れません。建築予算によって、注文住宅のクオリティは大きく変わります。予算が潤沢にある方は、予算をかけた分だけの希望は実現可能でしょう。しかし、現実的には予算はある程度限られるので、限られた予算の中でどの程度予算を投じるかがポイントです。坪単価基準は各メーカーごとに異なることを理解した上で、是非、理想のマイホームを手に入れましょう。

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